Shipment Quantity出荷数量&生産者のひとこと

  • 持久戦は終り原点へ

本日の出荷は452ケース

乾いた西風が吹き始めた。
夏には吹かない風で、季節の針はようやく秋に向いた。
新根が発根し始め、株は元気を取り戻しつつある。
残暑が厳しいがどうやら無事に夏を乗り越え
万全の態勢で秋を迎えることができそうである。

異常気象でなく毎年猛暑があたり前のようになるならば
夏の乗り越え方はバラ経営の重要なポイントになると思う。
かつてバラ経営は坪3万円の売り上げを基準とされ
「作り1万、売り1万、そして品種1万」と言われた時代があった。
その後、品種の多様化とともに流行が早すぎて短命となり
品種よりも、売り方の戦略が重要になった
その格言は「作り半分、売り半分」と変化した。
市場の大型化に伴い産地もそれに合わせて大型化し、
個人農家は生産効率の悪い少量多品種経営に傾いて
農家の利益悪化のひとつの要因になった。

「ここ数年でバラ農家は三分の一が撤退を余儀なくされる、ここからは
経営体力の持久戦で生き残りが決まる」と、評されてから既に三年が経過した。
この間に、
”体力を温存することができた者”
”体力を伸ばした強者”
そして残念ながら”体力を消耗した者”
と、三つに別れてきている。
我々がどこに入るかはあえていわない。
体力勝負がそろそろ終りに近づいた今、次の三年をどうするか・。
体力温存を続けていては「座して死を待つ」のみである。

新たに格言を変えるとすれば私は「作り八分」と言いたい。
今こそ農業の原点にかえり、作りに向かう時ではないか。
どんなに高値の品種を選ぼうが、良いマーケティングをしようが
作りが悪ければ売上は伸びない。
あたり前の良品質で、数を採ってこそ売上も利益も伸びる。
作りの原点に還り、そのために必要な設備に躊躇なく
投資をする時が来たように思う。
農業の原点というより施設園芸の原点に戻らなければならない。
では施設園芸の原点とは何か・・・
次回に続く。

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