「夜冷バラ」とは
”よびえバラ”とか”よるひえバラ”ってなんだ?と言われますが
正しくは、夜間冷房の略で”やれい”と読みます。
冷蔵輸送で運んできたバラのこと?・・と、勘違いされたりして
業界では、まだあまり認知されていないようです
温室内を夜間冷房して栽培する新技術で作られたバラのことを
ローズマートでは「夜冷バラ」と称しています。
バラには低温休眠と高温休眠があり、高温状態が一定期間続くと休眠動作に入り、
芽の伸長を抑え、葉を小さくして自らを守る性質があります。
花弁数が減少して花は小さくなり、スプレーバラでは輪付きが少なくなります
新芽が出にくく、根の活性も低くなり吸肥力は落ちます。
これでは、本来の美しい花を咲かせることができません。
そこで考え出されたのが夜間冷房栽培という新技術なのです。
温室内の夜間温度を下げることにより、切り花長が伸び、花弁数の増加が
期待できます。品種間で感受性の強弱はありますが
東北産地よりもボリュームが出る品種もあります。
夏の高温ストレスを回避した株は、ダメージが少なく
秋のシーズンに効果をもたらすことも確認されています。
夜冷栽培の歴史は浅く、本格的な導入が始まって3年
ローズマートはその先進地でもあります。
当初は何時間冷やせばいいのか?何度まで冷やせばいいのか?
といった手探りでしたが、徐々に確かな技術となってきました。
全国的にも夜冷栽培に取り組む産地は少なく、
目標とする温度まで下げられない、下がる時間が短いなどの理由で
思ったよりもその効果が出ず、今夏は夜冷をやめてしまった産地もあります。
ローズマートのある渥美半島は太平洋から吹く南風の影響で
内陸部より夜温が下がりやすく
夜間冷房をするには最適な環境が揃っています
従来の夏バラとは違うローズマートの「夜冷バラ」
名前を覚えていただくとともに、ぜひとも使って頂きたいと思います