Shipment Quantity出荷数量&生産者のひとこと

  • ローズマート栄誉賞 受賞の言葉

本日の出荷は549ケースでした。

この度は栄えあるローズマート栄誉賞をいただきまして誠にありがとうございます。
受賞理由は初マラソンを完走し、広く組合員に感動を与えたということでありますが
(ご興味のある方はこちらのブログ記事をお読みください。→http://icequeen.dosugoi.net/e432656.html)
出荷日の中でも最も忙しい日曜日に仕事を休んだ挙句、思いもかけずこのような賞までいただき恐縮至極に存じます。
マラソンを走ってみますと、これはかねてより耳にし想像しておりました以上にメンタルタフネスを要するスポーツでありました。
が、僭越ながら42.195キロを走り切り晴れてマラソンランナーとなったワタクシはこうも思うのです。
マラソンを走るという行為、そこにあまりに精神的な強さや精神的な意味を持たせるのは危険ではないか? と。
何でこんなことを始めてしまったのだろう? レース中、小雨に降られた時にワタクシはそう自問しましたし、35キロ以降はあるフレーズがマントラのように頭の中で制御不能に繰り返されておりました。
「お家に帰りたい。早くお家に帰りたい。帰りたい、早くお家に…………」
そんな有様だったからです。
しかしながら、レース自体は、初マラソンではありましたが、後方からのスタートであったため前を行く多くのランナーを追い抜きました。
抜かされることはほとんどありませんでした。
が、38キロ以降には2人のランナーにかわされました。
いずれも後ろ姿の頭髪に白いものの混じるベテランランナーでした。
ワタクシの動きはすでにバラバラで新手の舞踏のようになっていたであろうその最終盤の地点にあって、ベテランランランナーは軸をブレらすことのない正確なリズムを刻む走りでワタクシの横を過ぎて行ったのでした。
勢いと調子だけの新参の若輩者は、経験に裏打ちされたベテランのしたたかな姿に常に教えられることになるのです。
バラの生産現場と同じです。
マラソンからから10日ほどが経ち、レースを振り返って一番思い出すのは、追いすがることもできず何の抵抗もできずに遠ざかって行ったあのベテランランナーの背中です。
ワタクシは苦痛にゆがめた顔の下から、敬意を持ってその背中を見つめないわけにはいきませんでした。同じゴールを目指す者として。
マラソンを趣味にしようとも思わず、次のマラソンを走る予定も気持ちも全然ないのにもかかわらず、あれからワタクシの足は3度ほどジョギングに向かいました。
あるいはそんな風にして人はランナーになっていくこともあるのかもしれません。
最後に、詰まる所、マラソンもバラ作りも誤魔化しの効くものではありません。
派手さはなくても言葉ではなく歩を積み重ねることができるランナーでありたい。
そして、いつかあんな風なベテランランナーの背中を自分も持ち得ることができるだろうか?
ローズマート栄誉賞(表彰状なし・副賞なし)、この賞の名に恥じぬよう、これから地に足をつけて自分の目の前にある道を一歩一歩進んで参りたいと思いマッスル。
ありがとうございました。

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