本日の出荷は433ケース
晴天が続き気温も上昇、出荷量は回復傾向
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渥美半島では数百名の中国人女性が貴重な労働力として
農業に従事している。
私の近所でも菊農家や鉢花農家に20名近くが働いており
数名のグループで自転車をこぎながら
「オハヨウゴザイマース」、「コンニチワー」と、
いつも笑顔で挨拶して通り過ぎて行く。
日本の中学生よりも礼儀正しく、元気がいい。
彼女たちは研修制度により3年間のビザを取得し
外貨を稼いでいく。
昨年まで鉢物農家で働いていた女性は帰国したのち、
日本で貯めた200万円を元手にパン屋を起業し儲けている。
後輩として同じ鉢物農家で働く女性も、同様にパン屋を開くために
お金を貯めているそうだ。
美容サロンを開店した子もいる。
鉢物農家で働いてパンの技術はどこで覚えるの?と聞けば
味など関係なくパンを作れば売れ、金持ち相手に贅肉の付いた腹を
適当に揉めばエステも成り立つらしい。
工場勤務の平均月給2万円よりも数倍儲かるという。
日本円の200万は数千万の価値になり、開業資金として充分である、
彼女たちの口癖は「ショウバイ、ショウバイ」だそうだ。
以前は貧しさゆえに出稼ぎに来るのが理由だったが
最近は事業資金を稼ぐ目的で日本にくる人が増えている。
週末発表のGDP速報値で、42年間守り続けた世界第2位の経済大国である日本は
ついにその地位を中国に明け渡し、中国が世界第2位となった。
この巨大隣国とどう付き合っていくのか、
我々バラ農家にとっても重要な課題である。
自転車に乗って通り過ぎる彼女たちの笑顔は
私たち日本人が遠い昔に置いてきたものの様な気がしてならない。